岡部尚子さん、ご来場 (岡田達也)
ども、岡田達也です。
『君をおくる』の作家である岡部尚子さんが稽古場に来てくれた。
大阪からわざわざ、だ。
きっと、不安と不安と、心配と心配と、ちょびっとだけの期待と
なんだかそんなものをないまぜにしての上京だったんだろう。
そして、無理やりのランスルーをやってみた。
「とりあえず通してみよう」といったところだ。
稽古場には緊張が走っていた。
そりゃそうだ。
生みの親の前で、初めての通し稽古。
例えるなら
「真っ直ぐに育つはずだった子供」が
「おかしな刺繍の入ったツナギを着て、木刀を片手に改造バイクを乗り回して」いたら親としてはショックだろう。
そうなっていなければ良いが。
通しのあと、本人に直撃してみた。
岡田達也(以下た) ジャイ子、ようこそ!
岡部尚子(以下べ) ……ジャイアン兄ちゃん
た わざわざ稽古に来てくれてありがとう!
べ いえいえ!
た 今日、初めてランスルーしたんだけど。率直な感想は?
べ 面白かったです
た ホントに?
べ 観る前は怖かったけど……
た そうだよね、作家としては
べ 素直に面白かったですよ
た うわっ、良かった!
べ はい
た イメージしてたのと違った?
べ 違ったところもあり、こうなってほしかったってところもちゃんとそうなってて……
た もっとも意外だったことは?
べ やっぱり、ダンス、音楽ですかね。うち(空晴)では使わないですからね。
た なるほど。僕の役回りは、空晴での小池くんだよね?
べ そうですね
た 初見で台本を読んだときにそう思ったなぁ
べ ある意味、理想の小池てす。
た おおっ! 嬉しい発言だね! 本家の小池くんに近づけるように頑張るよ!
(ここで演出家のチャチャが)
真柴 コッキーは良い人だけど、たっちゃんは行き過ぎて詐欺師だよね?
べ なるほど!
た ……余計なことは言わんでもよろしい。ちなみに。小多田直樹は空晴で言えば平本くんの担うポジションだよね
べ そうですね
た 思い切ったキャスティングだと感じたんだけど
べ 実は……。このメンバーの中では、小多田くんのことをよく知らないんですよ
た そうか!
べ でも、以前、おっかーさんと小多田くんと飲み屋でご一緒したとき……
た うん
べ おっかーさんが小多田くんに無茶振りして、私の前で「ある歌」を歌わせたんですよね
た 『プロジェクトA』だ!
べ はい! あのときのことがとても印象に残ってて……
た うん、うん
べ それで、今回の彼の役を書いたんです
た なるほど。ネタバレになるから詳しくは解説できないけど。あの飲み屋でのあの歌がこの作品につながったんだ?
べ はい
た ここは観ていただいてのお楽しみで
べ そうですね。小多田くんが完璧に歌ってくれたことで生まれた作品です
た 最後に。初日までに「ああして欲しい」「こうして欲しい」というリクエストがあれば
べ そうですね、新鮮味を失わないでほしいです
た うん、うん
べ 登場人物が知ってることと知らないこと。それを最後まで曖昧にしないで新鮮に
た うん、うん
べ それから、登場人物たちがそれぞれ大事に抱えてるものを大切にして演じてもらえれば
た なるほど
べ 本番を楽しみにしています
た 明日の稽古も観て行ってもらえるんだよね?
べ はい
た いつもの空晴みたいにみんなを泣かすような演出してもらってもいいよ
べ 泣かすとしたらおっかーさんだけですよ
た ……
本日もランスルー。
彼女の言葉を胸に頑張ります。
では、また。
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