稽古最終日の集合写真!(岡内美喜子) [ナツヤスミ語辞典 2019]
「ナツヤスミ語辞典」24日間の稽古がすべて終了しました。
稽古時間は合計で140時間くらいで、そんな短時間であっという間に出来上がってしまうのですから驚きです。
30年前に初演された作品ということで、最近の作品にはない、スピード感があり、コミカルなシーンの連続なのに、情緒豊かな愛おしい言葉が溢れている。
こんな作品を20代のころに連発していたうちの劇団の作家は天才です。
改めて、そんなことを思いました。
これぞ、キャラメルボックスと思える作品「ナツヤスミ語辞典」です。
チラシにも書いてありますからご存知の通り、劇団史上初めての試みで、劇団員全員に再演したい作品のアンケートを取り、この作品が1位になりました。
現在、劇団員は40人以上いますので、1票しか入らない作品もたくさんありましたが、でも、この作品が堂々の1位に輝きました。
ちなみに、私は、
1位「サンタクロースが歌ってくれた」(クリスマスじゃないけどだんとつで好きなので)
2位「銀河旋律・広くてすてきな宇宙じゃないか」(もちろん2本立て。劇団の代表作)
3位「ミスター・ムーンライト」(久しぶりに観たくなった)
に投票しました。
こんなふうに、それぞれ好みもばらばらな劇団員の投票で決まった作品なのです。
そして、出演したい人、出演できる人は、手を挙げて、その人たちみんながキャスティングされました。
稽古が始まる前には、そんな経緯があったこの作品ですが、今、稽古を終えて思うことは、本当にこの作品でよかったなぁということです。
そして、このキャストが集まったことが、素晴らしい奇跡だと思うのです。
キャスティングにおいても、うちの演出家は天才だなと思います。
いや、たぶん、それは違いますね。
長年の経験と、作品を知り尽くしているからこそのキャスティングだったのでしょう。
カブトの石森美咲ちゃんは、違う役だってなんだってできそうだし、稽古前はカブトはあんまり想像できないなぁなんて思っていたけれど、ぴったりでした。
カブトの存在を見入ってしまいます。
ヤンマはとことんヤンマだし、アゲハも座組1番の若さとかわいさを持っている。
初舞台のふたりもとてもかわいいし元気だし、そのふたりをまとめるカニタニも彼女でよかったなぁと心から思います。
子供のお母さんたちも、あぁこの人たちでよかったなぁ完璧な布陣だなぁと思います。
カメラマンチームの安心感のある面白さは絶対に必要だったし、アオタ先生なんて、アオタ先生そのままで、他の人なんて考えられない。
クサナギ、郵便屋、ウラシマ、ナナコは、今やるなら、絶対にこの人たち。
この人たちがちゃんとそろってほんとによかったなと思います。
そして、日替わりの駅長さんの、素晴らしいスパイス。
たぶんこのブログを書くのも、もう順番はまわってこないので、最後ですね。
だから、思ったことを書きました。
もうチケットは完売している日がほとんどなのですが、追加公演の23日14時の回は、終演後にティーパーティができるくらいのまだまだアットホームなステージになっております。
この奇跡が重なって出来上がった舞台を見届けていただきたいです。
ぜひぜひお待ちしています。
もう締めに入りそうですが、なにやらブログのテーマがあって、自由研究したいことを書かなくちゃいけないようです。
演劇界のこと、研究したいですけどね。
どうしたら、劇場にお客さんが来て下さるのか。
チケットの値段とその文化価値のつり合いの問題とか。
個人的には劇団で託児の組織とかをしっかり作ったら、子育て世代の楽しみにならないかなぁとか考えてます。
映像配信とか、世の中の流れはそっちなのかもしれないけど、生の舞台の素晴らしさにはかなわないと思ったり。
これは永遠の研究テーマですね。
まじめか。
でも、ほんとに演劇がずっとずっとなくならないといいなと思っています。
さぁ、いよいよ明日から俳優座劇場にまいります。
劇場にいらしてくださったみなさんと、このメンバーで、
最高のナツヤスミを過ごしたいと思います。