こんにちは!

昨日は右の肩甲骨が痛くて、今日は右の腰が痛い坂口理恵です。





 




ダンスのせいなのか?

大量の衣裳を新宿から運んだせいなのか?

畑中くんを時々イジメたりしてる呪いか?

畑中くんや阿部丈二くんより全然大変じゃないのに、朝起きられない。

そんな本番2週間前の体になってきました。

でもね、先輩の大森さんや西川さんも頑張っているのです。

私ごときが「右側、死後硬直が始まった~」とか、言っていてはいかんのです。





 




今回、大森さんと久し振りの共演です。

ほんの一瞬だけ絡みがあります。

2015年の『BREATH』も一緒だったけど、セリフを交わすことはなかった。

だから今回とても嬉しいのです。





 




同じ劇団にいてさえも、なかなか共演できなかったりするんですよね。

公演が年に何本かあるから、劇団員がどれかに配置されるわけです。

本人の都合や、大人の事情や、虫の研究の為だったり。

若者も振り分けられ、中年者(ちっ!)もそれぞれに振り分けられるのです。

だから、まだセリフを交わしたことのない新人なんてのがいるし、

「何年か共演してない」人がいるんです。





 




私がまだお客さんだった頃、大森さんは既にヒロインをやっていました。

『銀河旋律』の、はるかさん。

『スケッチブック・ボイジャー』の、のはらさん。

入団して舞台袖から見ていた役もいっぱい。

『ナツヤスミ語辞典』のナナコ。

『サンタクロースが歌ってくれた』の、ゆきみ。

『広くてすてきな宇宙じゃないか』の、おばあちゃん。

『不思議なクリスマスのつくりかた』のチャーリー。

『ハックルベリーにさよならを』のカオルさん。

『ブリザード・ミュージック』のミハルさん。





 




やっと自分も新人として舞台に立てるようになって、舞台上の大森さんに会う。

客席で観ていたその太陽は、近づけばとても眩しくて、

そして驚くほど共演者に暖かだった。





 




ああ、こんな風に人を愛せたら、人に愛されたら。

こんな風に芝居を愛せたら、芝居に愛されたら。

でも、その太陽の光を浴びるたび、私は自分の影を思い知らされた。

ムリムリ無理~!

あの太陽に比べたら、私ちっぽけな塵。

あの太陽の周りを回る惑星にさえなれない宇宙のゴミ。

落ち込んだな。

あの太陽には落ち込まされたな~。





 




そんな私の、箸にも棒にも掛からぬ頃。

忘れられない小エピソードがある。

ある時、雑誌で糸井重里さんの記事を読んだ。

「宮沢りえさん(まだ10代)が部屋に入ってきた瞬間、風が吹いた」と。

私が「いいですよね。それぐらい才能があって華があって」とボヤいた。

大森さんは言った「私たちは、みんなで風を吹かすんだよぅ!」と。

……笑った。

私たちが10人束になっても宮沢りえには敵わないだろう!

でもね、この人は驚くほど柔らかにそれを信じた。
笑った笑った笑った。





 




大森さん、風は吹きましたね。

いっぱい吹いた。

今まで、たくさんの風を舞台から客席に、舞台から客席に。

一生懸命。

そして共に束になってくれる劇団員も増えた。

なかなか共演できない人がいるくらい。

なかなかセリフを交わすことができない人がいるくらい。

でも、きっと気持ちは共にあるのだと信じよう。

私も柔らかにそれを信じられる歳になりました。





 




「最近キャラメル行っても、知らない子ばっかりなんだよね~」

と、嘆くお友達がいたら伝えて欲しい。

大森美紀子はここにいると。

大事なことだからもう一度書こう。

大森美紀子はここにいる。

あの頃の太陽のままだと。

だから私は嬉しいのだ。

悪いが、全力で立ち向かわせていただく。

カクゴ!





 




写真、大森先輩の台本です。

「克子」に〇がしてありますね。

克子という役なのですね。




お……この……絵は……?

たぶん、大切なメモなんでしょうね。

大先輩ですもの落書きじゃないですよ。

ああ、他にもありました。




描いてます描いてます。

「オバケのQ太郎」というヤツです。

きっと、大切な事なんです。

大森美紀子大先輩ですもの。

お芝居に出てくるのかも!?

ぜひ、劇場に確かめに来てください!